藤本先生「但馬醸造所」を知る

発酵食品は世界中に存在しているにも関わらず、その味も千差万別です。
世界の様々な料理は発酵食品によって特徴づけられている側面もあります。

世界に誇る日本料理。やはり、その核となるのは醤油、味噌、酢、酒…。
日本食文化は発酵食品によって支えられていると言っても過言ではありません。

「文化を知るには醸造工程を知れ!!」と言った人が居るとか居ないとか…。
ということで、今回は養父市の「但馬醸造所」を訪問してきました。

但馬醸造所は国内外に12のグループ企業を持つ、
「日の出ホールディングス」のグループ会社の一つです。

但馬醸造所は但馬という地にあって、
小回りのきく組織体制で次々を新商品を生み出しています。

訪問して最初に驚いたのはその佇まい…。
廃校となった小学校を改築して醸造所に改築…むしろ改造?…されています。


但馬醸造所を率いる大友所長によると、
「初めて来た時には本当か!?と思った」とのことでした。

但馬醸造所では大友所長のアイデアがすぐに実現され、
その商品ラインナップも非常に多彩です。

あわせ酢、ポン酢、燻製酢、卓上調味料、清酒、ワイン、エッセンシャルオイル…。
醸造工程を経るものは何でも作るという意気込みを強く感じました。

但馬醸造所でお話を伺って最も驚いたのはその販路です。
実は、商品の4割は海外輸出とのことでした。

大友所長によると、国内では単なる価格競争に陥ってしまっていて、
適正な価値判断ができるのは海外市場であるとのことでした。

地方の工場から世界の市場で売るという発想はありましたが、
実際に体現しているという話を聞いて、正直、驚きました。

とはいえ、利益という点だけに絞って考えると、
決して簡単ではないそうです。

グループ会社の商品開発拠点としての位置づけや、
企業としての地域貢献という点があって成り立つ面もあるそうです。


それにしても、本当に多彩な商品ラインアップです…

但馬醸造所の地域貢献として最も重要なことは、
地元との繋がりを重視し、地元の産品も積極的に使っていることです。

養父市の特産品である「朝倉山椒」を使用した「柚子山椒」、
但馬漁協の鰰(ハタハタ)を使った魚醤、コウノトリ米を使った清酒、などなど…

原材料だけではありません。商品のラベルを手掛けるのも地元の書道家「華汀」さんです。
日・パラオ外交関係樹立25周年記念式典でパフォーマンスを披露したこともあります。


余談ですが、私も日・パラオ外交関係樹立25周年記念式典に参加していたのですが、
それは、専門職大学に来る前の話…人の縁とは本当に不思議なものです…。

書道家の「華汀」さんにラベルを書いてもらっているのにも理由があります。
海外で商品を売る上で筆描きのラベルは非常に効果的だそうです。

実際、海外で書道は非常にポピュラーなアートの一つで、
海外でのイベントなどで書道パフォーマンスがあると人だかりができます。

但馬醸造所では様々な話を聞くことができましたが、
改めて「グローカル」という言葉の意味を考える機会となりました。

但馬醸造所ではお土産に色々なものを頂きました。
オススメは燻製酢です。但馬の魚介に合わせると最高です!!


但馬にお越しの際にはぜひ、但馬醸造所の商品をお土産に選んでください。
料理好きの人には新しい料理の幅を広げてくれること間違いなしです!!








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